中野坂上「ブランディーユ」内覧会レポート
皆さんこんにちは。
賃貸360°運営事務局です。
先日中野坂上駅近くに少し変わった集合住宅が完成しました。
名前は「ブランディーユ」。（フランス語で小枝という意味）
わずか19坪の敷地に12㎡前後の小さなお部屋が１１戸。
青梅街道から少し入った、静かな住宅地に建つ「ブランディーユ」の見学レポートです。
この物件を企画したのは、株式会社リアルグラッド。
賃貸情報専門サイト「東京デザイナーズ生活」を運営のほか
都心の難しい狭小敷地でも独自のアンテナとマーケティングセンスで、住まいをプロデュースしていく不動産会社です。
担当の大滝さんにお話しを伺いました。
「中野坂上は専門学校や大学も多く、新宿に通勤する若い単身者が住む割合が高い地域です。コンパクトな賃貸マンションのニーズも高く、価値を生み出す事業になることは以前から予想していました。
もともと戸建住宅用に売り出されていたこの土地を見つけたときは、最後の１区画。
大手ディベロッパーが手を出さない、こんな小さな敷地こそ、腕の見せ所です。
この物件のプランニングと設計を担当していただいた、「設計事務所バリカン」さんの旧オフイスは、この物件から僅か数メートルの距離。
土地勘も十分で、ご近所とのお付き合いもあり、工事期間中は周辺の皆さんとのミュニケーションもスムーズに進み、とても助かりました。
計画を実施するための良い偶然が重なり、完成した物件です。」
ブランディーユには大きな2つの特徴があります。
１つ目は玄関と水回りを共有させるという思い切った間取り。
1２㎡という限られた生活空間の動線が有機的に繋がりました。
扉を開けるとすぐに目に入るバスルームと収納棚。
無機質になりがちなワンルームマンションの壁ですが
タイルで仕上げたことで表情が生まれました。
備え付けの天然木の棚板は木目を生かした塗装で、収納だけでなくインテリアを楽しむスペースとしてもイメージが膨らみます。
奥の玄関ドアからは、日中すりガラス越しの柔らかい光を取り込みながら
上部に設置されたブラインドをおろせば、プライバシーも確保できます。
コンパクトなのに実用的なキッチンカウンター。
壁面のツールハンガーや、丸いステンレスシンク、ガスコンロが
上手にコーディネートされています。
カウンター下には、ドラム式の洗濯機がビルトイン。
ショップのようなライティングで、壁面やカウンターに雰囲気のある陰影ができます。
２つ目の特徴は窓まわり。
外部空間（バルコニー）になるところを上下に分け、上半分を奥行のある窓台として室内に取り込みました。
カウンター越しに見える表通りとのほど良い距離感、優しいベージュタイルのマットな質感が心地良く感じられます。
エアコンの室外機は下半分の外部に設置されているので目に入らず、限られたスペースがとても有効に使われています。
建物周辺には高層ビルがほとんど無く、角部屋は2面採光で明るく開放的。
衣類を乾かすために備えられたステンレスバーはワードローブの収納にも役立ちますね。
入口が表通りに面している１階の住戸。
ガレージハウスにように大切なバイクや自転車を収納出来ます。
お部屋から出し入れしやすい、引違い戸です。
1階のお部屋は、バスルームが奥に配置されています。
少子高齢化で人口は減少しても、非婚や離婚、ライフスタイルの多様化に伴う単身世帯の増加によって、都心部のコンパクトマンション需要は衰えることがありません。
また交通利便性が高く快適なワンルームマンションは、セカンドハウスとしても人気が高く、平日は通勤時間を気にしないで都心で働きながら、週末は郊外の自然豊かな自宅で家族とのびのび過ごすライフスタイルも特別ではなくなっています。内覧会にも小さなお子さん連れのファミリーを何組か見かけました。
「設計事務所バリカン」代表の中川さんは、将来住宅としての価値を損なうことの無いよう、２０年後の大規模修繕を考えて、各居室の耐力壁以外を低コストでリフォームできるように「ブランディーユ」を設計されています。
この後の20年で、社会の仕組みや私たちの生活環境も劇的に変化していくことでしょう。今後は長期的な視点で、地域との共存や未来の暮らし方に柔軟に対応できるように考えられた賃貸住宅が注目されそうです。
・物件所在地：東京都中野区本町3-30-8
・最寄り駅：東京メトロ丸の内線、中野坂上駅3番出口徒歩5分
・物件概要：鉄筋コンクリート造4階建/11戸
・詳細情報：http://chintai360.jp/mansion/345409/403
＜物件のお問い合わせ先＞
■株式会社リアルグラッド
TEL:03-6661-9249
営業時間10：00～20：00 水曜日定休
■設計事務所バリカン